虎よ虎よ

 

50年代SFを代表する鬼才

アルフレッド・べスターの代表作。

通常の5倍アイデアと狂気を盛り込んだ賞される

その作品のパワーと情念の凄まじさに圧倒される。

 

 

おいらがSFに足を踏み込んだきっかけと成った作品であり、

この本が無かったらSFは読んでいない

いまでも、おいらのオールタイムベストSFだ。

だからハヤカワSF文庫だけでなく、早川ノベルズ版も

持ってるぞ。貸出し用の文庫も常備だ。

辛口批評で有名な(?)うちの弟も絶賛だッ!

 

乗船が破壊されたため、宇宙空間を票流していた主人公、

ガリー・フォイルは自分の上げた遭難信号を無視して去った

宇宙船(ヴォーガ号)への復讐を誓う!!

個人ではなく、「宇宙船」に復讐しようとする、情念は強いが

頭の悪い主人公の設定がいきなり凄い!

 

個人的には、「フォン・ノイマン」と追放後の「オッペンハイマー」を

足したような、放射能を帯びた超天才科学者

ソール・ダーゲンハム」がお気に入り。

暗算で5次の方程式うんぬんネタは、ノイマンからだッ。

裏ヒロインの「オリヴィア」もそうだが、

こんな人物をよく描き切れるな〜。

でも、リズはやっぱりちょっと可哀想・・。

 

ラストシーンには色々言いたい人も有ると思うが、

俺的にはOKだッ。

つーか、ロボットとの会話広場での演説シーンで

事実上終わってるだろ。

 

アレクサンドル・デュマの「モンテ・クリスト伯」を

下敷きにした作品は多くあるが、

それに匹敵or上回る作品はこれだけだッ!

 

その、映像イメージも凄まじく、多くの日本の漫画

サイボーグ009の加速装置

アキラの年老いた超能力少年

コブラのソード人編のラスト等

に与えた影響も見逃せない。

 

英語の勉強もかねて、洋書版も入手したが・・、

 

Tiger tigerではなく、初出版時の題名Stars mydestinationになってる。)

ほとんど日本語文を覚えているので、

勉強にはならなかったわ!

しかし、中野耕治氏の訳文が、

原文のテンポを上手く捉えていることは保証する。

まさに、名訳!!

火星編の訳など完璧で泣けてくるくらいだ。

 

なお、原題の邦訳「わが赴くは星の大海」は

銀河英雄伝説の宣伝コピーに

使われてたぞ。

 

とにかく、

読まずに死んだら、

人生もったいないわッ!!

 

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