「杉山龍丸氏葬儀」

 

作家夢野久作の長男として生まれ、また私財をなげうってインドの砂漠緑化

に打ち込んだことなどで知られる、杉山龍丸さんの葬儀が今日、福岡市で行わ

れました。

杉山龍丸さんは、大正8年、「ドグラマグラ」や「あやかしの太鼓(ママ)」

など、怪奇小説家で知られる夢野久作の長男として福岡市に生まれました。

また祖父の杉山茂丸は明治の初め福岡で生れた政治結社玄洋社の創始者の一

人で、龍丸さんは、まさに福岡の近代史を受け継ぐ一族の長男として生き、その

生涯も波乱に満ちていました。

昭和30年初め、インドのネール首相から農業技術の指導を頼まれたのを切欠に

インドの砂漠緑化に尽くし、祖父茂丸が残した三万坪以上の土地をなげうって、

この事業に賭けました。

その業績は宇宙衛星ランドサットによってインド砂漠の緑化が確認されています。

しかし、おととし脳溢血で倒れ、2年以上の闘病生活の後、おととい68歳の生

涯を閉じました。

龍丸さんが展開したスケールの大きな事業は、祖父茂丸ら玄洋社の人々が結成

初期に夢を馳せた、「日本がアジアを利用するのではなく、アジアの人達のために

どう尽くせるのか」という生き方を継いだものでした。

 

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