バオー来訪者
荒木比呂彦のジャンプ連載第2弾。
単行本2冊と言う事実上の最短期間で連載は終了したが
その後、じわじわとカルト的人気が上昇した作品。
ついにはアニメ化にまで至った。
主人公の感情移入しやすいキャラと、オリジナリティ
あふれる設定、まだ発展段階ではあったが、
個性的かつ魅力的な画風がイカス。
台詞回しの良さも、当時から際立っていた。
ここでの経験は「ゴージャスアイリーン」を経て、
超長期連載作品「JOJOの奇妙な冒険」シリーズ
に生かされる事となる。
連載時から、お気に入りだったが、時間が経つにつれ
連載時に気に入らなかった部分
狂猿マーチンの顔が人間化してるとこや、
後半バオーに瞳の書きこみが現れること、
「セイバーオフ」とか (^^;
も許せるようになり、
存分に楽しめるようになった。
最近気づいたが、巻き込まれ型のストーリーとはいえ
育郎は、荒木氏お気に入りのキャラ
「カムイ伝」のカムイ
の影響を強く受けているのだなぁ。
顔をあえて似せているだけでなく、
組織から追われる「抜け忍」的な
ところもそうですね。
JOJOのワムウが「空手バカ一代」の
地下プロレスの帝王
「イワン・ロゴスキー」であり、
ウォーケンが「バイオレンスジャック」
であるように、
育郎はまんまカムイなわけか。
ケインとブラッディなんか白土キャラそのまんまだもんね。
後に高く評価される、独自の擬音(バルバルバルバルとか)
と文末が「〜だッ!」で終わるとことか、
メールでたまに使わせてもらったものです。
連載期間が短いわりには、比較的
すっきり終わってるところも
人気の秘密。
育郎に寄生しているバオーを
取り除くことは出きるのか?
といった難しい問題は、連載が打ちきられた
ことでうやむやに。
スミレが17歳になったときに仮死から覚めても、
寄生虫が駆除できないと、
育郎の身体を食い破って
世界中に伝染しちゃうんじゃねぇの?
とか思ったりするが、それはタブー。(^^;
『感じる!スミレの「におい」を。
体全身にッ
彼女は今、死にかけている。
誰のせいで!
そうだ!スミレは僕のせいで
死にかけているのだッ!
スミレを助けなければッ!』
(中略)
『僕の邪魔をするなーーっ!!』
とか
『誰に誓った?自分に誓った。
この少女を助けると自分に誓った!
望みは捨てない!
自分は最強の生命力を持った
生物なのだ!』
など、台詞内容もテンポも最高!!
単行本はもちろん初版だが、常備用と貸出し用の
2冊有るのは秘密だ。
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